ラチェット

ラチェット

コンビネーションレンチが登場すると、すぐにラチェットを欲しいという声が高まってきました。

当時はアメリカのスナップオンや京都生まれのネプロスといった人気ブランドのラチェットは、 小判型で36枚前後のギア数のものが一般的でした。

しかし、DEENのスタンダードラチェットに採用したのはフランスブランドのファコムタイプでした。 ファコムのラチェットは当時多くのユーザーから高い評判があったものの、日本国内では安定した供給が続かない状況でした。

DEENのラチェットを開発するにあたり、丸型ヘッドの72枚ギアが生み出す柔らかい使用感をより多くの人に体験してもらおうと考えたのです。

工具の花形ともいえるラチェットですから、ファーストロットでは、 グリップ形状、全長、切り替えのしやすさにこだわったラチェットヘッドなど、求めたいデザインは沢山ありました。 しかし、メーカーの最低製造ロットという高い壁に拒まれてしまいました。

そこで、まずは世に出すことを優先して、ラチェット専業メーカーが欧州向けとして持っていた本体デザインに、 シンプルに作ることができたヘッドデザインとグリップをセットしたベーシックなタイプを500本製造しました。

3店舗しかなかったお店が、たった一種類のラチェットとして注文する本数としては、とても大きいものでした。 まさにドキドキのスタートだったのです。

当時徐々に認知度を高めていたDEENがラチェットをリリースしたということで予想以上に順調な販売が出来ました。 しかし、本体の長さやグリップ形状、ヘッドの切り替え易さなど、予想していたような声がお店からすぐに届きました。

ある程度の数量を販売出来ることを実感したことで、思い切ったデザイン変更に着手することが出来ました。 本体を短くするために、ベースの型を変更し、樹脂グリップにはオリジナルの型を起こし、 ヘッドも切り替えを考えた自社デザインにするなど第2世代ラチェットではユーザーの声を反映させることが出来ました。

その後、樹脂グリップは劣化を嫌がるユーザーの声から、廃盤とし中空グリップに変更しましたが、 現在のモデルは、販売直後から驚く程人気を集めた、この第2世代がベースとなっています。